特集 在宅ホスピスと訪問看護
【インタビュー】在宅ホスピスケアの基本となるもの―白十字訪問看護ステーション・川越博美さんに聞く
本誌編集室
pp.387-394
発行日 1996年11月15日
Published Date 1996/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901192
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自然分娩を支える助産婦と共通する姿勢と技術が
編集室 今年の4月,医学書院から『在宅ホスピスケアを始める人のために』という本が出ました.白十字診療所で,川越(博美)さんたちとずっと一緒に仕事をされ,現在は賛育会病院の院長になっておられる川越厚先生が編集,白十字訪問看護ステーションの看護婦さんやボランティアの方々が執筆されている本です.これを読むと,在宅ホスピスケアとはどんなものかが,とてもよくわかります.ただ,自分の会社が出版した本に文句を言うのもちょっとへんなのですが,『在宅ホスピスケアを始める人のために』というタイトルが気になったのです.
内容的には在宅ホスピスのさまざまな側面について書かれている入門書で,羊頭狗肉のタイトルを掲げているわけではないし,内容と食い違っているわけではない.しかし,患者・家族の側から言えば,ホスピスケアに携わるのはその道のベテランの看護婦であってほしいんだと思うのです.そして,そういう人たちは,看護の基礎技術があるのは当たり前で,ホスピスケアの場ではさらに高次の看護の総合力が試される.そういう人たちに向けた本のタイトルが「始める人のために」では,何か違和感があると感じたわけなんです.
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