特別記事 公的介護保険と訪問看護(後篇)
公的介護システムに求められる地域からの発想―諏訪中央病院の場合
鎌田 實
1
,
髙木 宏明
2
1諏訪中央病院
2諏訪中央病院地域ケア室兼老人保健施設
pp.163-171
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901149
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諏訪中央病院の医療
信州諏訪盆地は,時計,カメラ,コンピュータなどの精密機械産業や高原野菜栽培を中心とした農業,温泉や高原での観光を主な産業としています.諏訪中央病院はその東方に位置しています.茅野市,諏訪市,原村による一部事務組合が運営する220床の総合病院を中心に50床の老人保健施設やすらぎの丘,24時間体制の在宅ケアを行なっている地域ケア室,在宅介護支援センター,家庭復帰モデル室,研修センター,看護学校と茅野市立の特別養護老人ホームふれあいの里(90床)が1万8,000坪の敷地に連携を保ちながら建っています(図1,写真1).車で5分ほど離れた茅野市の市街地に東洋医学センターを持つ分院リバーサイドホスピタル(91床)を運営しています.周辺診療圏約11万人の医療・保健・福祉を担う地方小都市の活気ある中核病院です.諏訪中央病院には3つのスローガンがあります.①救急医療,高度医療を担う,②予防からリハビリまでの一貫した医療,③地域に密着した手づくりの医療です.
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