特集 精神科訪問看護で必須になったGAF尺度とは—診療報酬改定の意味と展望
GAF尺度って何?—イチから学ぶ基礎知識
稲垣 中
1
1青山学院大学教育人間科学部/保健管理センター
pp.702-708
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201525
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2020(令和2)年度の診療報酬改定*1において、同年4月から精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)および(Ⅲ)を算定するに際して、その月の初回訪問時のGAF尺度(Global Assessment of Functioning Scale:機能の全体的評定尺度*2)の評点(スコア)を訪問看護記録書、訪問看護報告書、および訪問看護療養費明細書に記載することが要求されることとなりました。
これまでの日本では評価尺度を用いた看護師による症状評価が診療報酬算定の要件とされたことはありませんでしたし、今回の診療報酬改定の概要が公表されてから、実際に運用が開始されるまでの準備期間も十分にあったとは言えなかったので、現在、この件を巡って、訪問看護の現場のあちこちから困惑の声が上がっているようです。
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