連載 一器多用・第34回
日本一腰の低い院長
岡田 慎一郎
pp.254-255
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102756
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仕事柄、普通より多く「医師」にお会いする機会があります。さまざまな病院での研修や学会での講演、また自分の子どもたちの受診に付き添うなかで、以前に比べ、医師の雰囲気が随分変わってきたなと感じています。
私は現在41歳ですが、今から30年前、まだ子どもだった時分の「医師」のイメージは、よくも悪くも“偉い人”。終始いかめしい顔をして、「はい、腹見せて」とだけぶっきらぼうに言い、ささっと聴診器を当てる。そして、「薬、出しとくから」の一言でおしまい。当然、今のように、こちらから質問できる雰囲気はありません。それでも“お医者さま”に診てもらったんだからと、なぜか安心してしまう。そんな絶対的な権威ある存在でした。
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