特集 「帰って来られる地域」をつくろう がん患者さんの退院支援・外来治療支援
―【実践報告❸】―「外来がん化学療法」の在宅療養支援の課題と展望―がん治療をも支えるための訪問看護の知識と技術
宇野 さつき
1
1新国内科医院
pp.303-307
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102164
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自宅での生活を続けながら、外来化学療法を続けているがん患者さんが増えている。その多くは、生活支援を中心に包括的にサポートできる訪問看護師を必要としている。しかし実際には、ケアを提供する側もされる側も、そのことに気づいていないか、気づいてはいてもどうしていいかわからず、戸惑ったりジレンマを抱えているのが現状ではないかと思う。
当院は、無床の在宅療養支援診療所であり、外来と訪問診療、訪問看護を行なっている。現在、当院で関わるがん患者は常時30名前後いるが、そのうち半数は、当院の外来受診や訪問診療、訪問看護を受ける一方で、別の病院で外来化学療法などの治療を続けている。とくに2008年ころから、外来化学療法中の患者を紹介されることが増えてきた。
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