研究報告
互いの「苦手」を補い合う多職種連携(協働)アセスメントの必要性
寺西 敬子
1,2
,
中村 裕美子
3
1富山大学大学院医学薬学研究部地域看護学講座
2大阪府立大学大学院看護学研究科博士後期課程
3大阪府立大学看護学部
pp.403-409
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101880
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身体面の健康状態に関する、在宅サービスに関わる専門職が持つアセスメント能力の自己評価の特徴の明確化を目的に、老人保健施設、訪問看護および訪問介護提供事業所の54施設の看護・リハビリテーション・介護職413人へ、アセスメント能力の「自己評価」「苦手意識」について質問紙調査を行なった。その結果、回答のあった380人中、有効回答の345人(有効回答率90.8%)を分析した。
自己評価は看護職は全項目で高く、介護職は全体的に低いがアセスメント項目の【観察】では看護職と差が小さく、リハ職は項目(「尿」等)によって自己評価が低かった。苦手意識は、介護職は「記憶」「感情」以外の項目で看護職より苦手意識をもち、リハ職は看護職より苦手意識が小さい項目(「麻痺」)をもっていた。ある職種で低い自己評価、高い苦手意識であっても、他の職種ではそうではないことが示され、アセスメントにおいて多職種で補い合う必要性が明らかになった。
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