連載 自宅で死んでみませんか・5
老衰 その二
皆川 夏樹
pp.180-183
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101271
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老衰 その二「食べられない」
近森Kさん(女性)、享年九八歳
近森Kさんは九八歳女性、これまで特に大きな病気はしたことがありませんでした。かかりつけの医者からは血圧の薬だけもらっていました。外に出ることはほとんどありませんでしたが、家の中は自分で歩いており、身の回りのことは自分でできていました。
七〇歳台の息子夫婦と同居していましたが、三月初旬から咳をするようになり食欲が無くなったため、かかりつけの医者に診察を受けに行くと、「軽い肺炎だ」と言われ、「入院をする程ではないが、飲み薬を飲んで、食事が摂れないようであれば毎日点滴に通うように」と言われました。
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