連載 時間を忘れて・8
すいか/西瓜
天方 晴子
pp.631
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100883
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夏の風物詩は「すいか割り」。
デーンと置かれた大きなすいかから10m位離れたところに長い棒を持って立ち、目隠しした体をぐるぐる回され(棒に額をあて自分でまわることも)、ふらつく足を一歩一歩、右だ~左だ~の声に戸惑いながら進める。
「そこだーいけー!」のひと声を信じて、思いっきり頭の上から棒を振り下ろす。
腕にジ~ンと振動が伝わり、慌てて目隠しをずらすと叩いたのは地面で、すいかはまだ先……
笑いの渦に恥ずかし悔しく、ベロを出す。
そんな光景は今も昔もかわらず、いいなーと思う。
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