連載 時間を忘れて・3
桃の節句
天方 晴子
pp.169
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100398
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「3月3日まで飾ってその日に片付けないとお嫁に行けないっていわれましたねー」
お毋さんの躾で、おひなさまは飾るのもしまうのもすべて一人でやったというよし子さん。
飾りつけはまだまだ寒い節分明けの頃で、段を組み、箱から出して飾るのに一時間以上。
かじかんだ手で烏帽子の紐を結ぶのはひと苦労だった。
しまうのも毛ばたきで一つずつ丁寧に、埃を払って紙に包み、それぞれの箱に入れたという。
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