グラフ
風色・子どもの時間
原 京一
,
天方 晴子
pp.483-485
発行日 2000年7月25日
Published Date 2000/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902278
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日常,ごく普通に目にする人々,町,景色などの中にある自然なやさしさや輝き.夫・原京一はそれらを「目のヨロコビ」としてとらえ,自分とのかかわりを大切にしながらシャッターを押していたように思います.豊かすぎる世の中で,本当に必要なもの,失ってはならないものをよく見きわめること,近くにある大切なものを見つめ,味わって生活していきたいという願いのままに.
出好きの彼はほとんど家にいたことがありませんでした.明日はフリーデーと決まった日には,早々と床につき,朝は5時ごろからカメラの入ったリュックを背負って,気の向くまま小旅行へと出かけてしまうのです.「地名がいいから…」というきっかけで電車をおり,町中をはじからはじまでくまなく歩き回る.そして何か心地よい空間を発見したときはじっくり眺め,自らもその流れにのって「んー,たまらん」と,シャッターを切るのでした.
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