特集 進化する入浴ケア[2]在宅でのくふう
古い民家の風呂で普通の入浴を―託老所での入浴ケア
中矢 暁美
1
1有限会社託老所「あんき」
pp.804-807
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100792
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はじめに
愛媛県松山市の南西に位置する垣生地区は,人口1万人弱のうち,65歳以上の高齢者が約2割を占める,漁業が盛んな地域です。そんな垣生地区には,介護老人保健施設が1か所と託老所「あんき」があります。
もともと看護師だった私は,15年ほど前からヘルパーとして働いていました。そしてある日,特別養護老人ホームを訪れた際に初めて「機械浴」を目にし,激しいショックを受けました。大きな施設にも利点はあるが,1人ひとりに合わせたきめ細かいケアは,少人数でないと難しいのではないだろうか。住み慣れた地域で,死ねる場所を作りたい……平成9年,託老所「あんき」を立ち上げたのはそんな思いからでした。
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