特集 在宅神経難病療養者の意志決定を支える
行政保健師としてのかかわり
松島 郁子
1
1東京都多摩小平保健所
pp.296-299
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100656
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はじめに
東京都では昭和48年に難病医療相談事業を,昭和56年に在宅難病患者訪問相談指導を開始した。これが難病の在宅ケア事業の始まりであった。その後,訪問診療事業,在宅難病患者人工呼吸器整備事業,医療機器貸与事業・機器貸与患者訪問看護事業を次々に開始し,在宅ケアの充実が図られてきた。現在東京都多摩地域の保健所では在宅難病療養者の保健,医療,福祉の充実を図るため,在宅難病患者訪問相談指導や療養教室,療養支援計画策定・評価事業の実施や在宅療養者支援ネットワークづくりを推進している。難病の地域ケアでは,当初保健所保健師が中心であったが,その後,医師会や市町村の障害福祉分野と協働するようになり,平成12年の介護保険開始後はさらに関係者が増し,主治医,ケアマネジャー,ヘルパー,訪問看護師,障害福祉サービス,行政保健師等複数の制度や関係機関,職種がかかわるようになった。
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