研究報告
ケアマネジメント業務分析と適正な介護報酬に関する検討―適正業務量と適正担当利用者数とは―介護支援業務実態調査より
上野 桂子
1
,
松井 順子
2
,
依田 佳子
3
,
西尾 かをる
4
,
川辺 真司
4
,
加藤 千重子
5
1社会福祉法人聖隷福祉事業団
2聖隷ケアプランセンター
3聖隷ケアプランセンター浜松
4聖隷ケアプランセンター細江
5聖隷ケアプランセンター浜北
pp.690-695
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100548
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はじめに
2003(平成15)年4月に介護保険報酬の改定が行なわれた。各介護保険サービス事業において報酬がマイナス改定されたなかで,居宅介護支援サービスの報酬はアップし,要介護度別から一律8500円とされたことは,介護支援専門員(ケアマネジャー)の業務がある程度評価された結果だと感じている。
しかし,改定後の報酬においても居宅介護支援事業所として単独で採算性が確保できる状況に至っていない現状からすると,今回の報酬改定が,実際のケアマネジャーの業務量・内容に合致したものであったかは疑問が残る。一方,ケアマネジャー自身も,ただ「忙しい」「大変だ」と言ってはいたが,居宅介護支援事業所の実態およびケアマネジメント業務の実態把握(業務量・内容・時間等)と現状の分析が適切にできておらず,報酬改定に対して,現場からの提言ができていなかったと思う。
そこで,今回,ケアマネジメント業務にかかる業務量・内容・時間を測定することで実態を把握し,ケアマネジャー1人が担当できる適正な利用者数,および適正な介護保険報酬を明確にしたい。
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