特集 排泄ケアを見直す
排泄ケアへの取り組み―身体レベルにあったアプローチの仕方
田中 志子
1,2
1大誠会内田病院
2介護老人保健施設大誠苑
pp.355-360
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100439
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はじめに
私が所属する医療法人大誠会は,群馬県北部の沼田市にある一般病棟49床,特殊疾患療養病棟50床の内田病院と,併設する介護老人保健施設(一般療養棟50床,認知症専門棟50床,通所リハビリテーション50名),さらに隣接する認知症専門型通所看護(10名)と,認知症対応型グループホーム(3ユニット27名),在宅介護支援センター,訪問看護ステーション,訪問介護ステーションおよび居宅介護支援事業所より構成される医療法人です。
大誠会は1989(平成元)年に開設以来17年にわたり「ご利用者本位」を理念に掲げ,医療と介護を進めてきました。現在それは,「パーソンセンタードケア」という言葉に置き換わって浸透し,私たちの毎日の仕事の指針となっています。
尾瀬の登山口として知られる沼田市は,2005(平成17)年2月に隣接する2村と合併し,現在,人口5万5500人,高齢化率は23.5%となります。
医療圏は,赤城レタスで知られる昭和村や3町村が合併し新しく作られたみなかみ町,山林地域を多く有する片品村など広域で,端から端まで移動するとなると車で2時間くらいかかってしまいます。そのため,多くの村落地域と同様に,訪問看護・介護,訪問リハビリテーションなどの在宅訪問サービスは,サービスそのものよりも移動時間に多くを取られ,訪問件数が限られてしまう悩みがあります。
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