連載 花凪の人々─なりたい自分になる介護・11
経験知に脱帽
木村 美和子
1
1NPO法人在宅生活支援サービスホーム花凪
pp.398-399
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100140
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はじめての男性下宿人
花凪の家族7人のうち,女性が6人。おまけに癒し犬3匹までもがメス。その中にあって肩身の狭い我が夫が熱望していた男性下宿人が現れたのは,2002年12月の半ばでした。Cさんは94歳。つい1週間前まで独居で自活していたのですが,階段で足を滑らせて頭部を打撲し,検査のために入院することになったとのこと。幸い「異常なし」ということで退院したものの,転落のショックからか歩行もできなくなり,夜間不穏もおきて,一時的に介護をしていた姪御さんも体調を崩してしまったということでした。
若いときには威丈夫であったことを彷彿とさせる肩の上には,への字口の厳しいお顔。長年住み慣れた自宅から病院へ,そして,知らない人ばかりの花凪へ。この1週間の我が身の急変ぶりにご立腹だったのかもしれません。
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