連載 口腔ケアを待つ人々・9
1人暮らしで寝たきりの痴呆高齢者を支える家族の口腔ケア
迫田 綾子
1,2
1日本赤十字広島看護大学看護学部老人看護学
2口腔ケア研究会ひろしま
pp.68-71
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100053
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
お年寄りにとって,正月やそれに連なるいくつかの行事は,1年の中でも最大の楽しみのようです。それぞれの地域ごとに特色のあるお雑煮を,毎年食べる幸せもその1つです。しかしこの幸せをずっと味わい続けることは意外と難しいのです。その大きな要因が口の健康問題です。
8020,つまり80歳で20本の歯を残したとしても,その後に病気や障害でセルフケア能力が低下したときに歯磨き習慣を継続できないと,悲劇が待っているということを,以前この連載で書きました(2004年6月号)。特に寝たきりの痴呆高齢者の場合には,どのような口腔の健康問題が起こり,またどのようなケアや支援が必要なのでしょうか。ある1人暮らしの女性と,その家族の軌跡をたどります。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.