連載 救命救急センターにおける医療の原点と新しい看護の展開・1【新連載】
医療の原点は患者を治すこと
林 成之
1
1日本大学板橋病院救命救急センター
pp.255-260
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902196
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はじめに
救命救急医療は当初ドイツ医学になく,あらゆるものに合理的なアメリカ医学において初めて出た学問でもある.このため医師を中心に看護婦を含めて医療従事者の機能をいかに系統的に高めるかというドイツ医学をベースに研究,診療,教育を行なってきた日本の医学では,救命救急医療が基本的なところからよく理解されていない面が多い.
一方,ここにきて,インフォームド・コンセントを行なうこと,外来では患者の待ち時間を少なくし,親切に対応する医療の必要性が叫ばれ,患者側に立つことの重要性が言われるようになってきた.果たしてこの程度の配慮で患者中心の医療へ転換したといえるのであろうか?
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