特集 プリセプター制度成功のために
柔軟な対応で効果を生む
鈴木 まち子
1
,
加瀬 イツ
1
1聖マリアンナ医科大学東横病院
pp.510-515
発行日 1998年7月10日
Published Date 1998/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901726
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近年,より質の高い看護婦を育てるために再三の看護教育カリキュラムの改正が行なわれ,その結果,各教育機関の自由裁量の幅が広がり,特徴ある教育内容を取り入れられるようになった.また,基礎教育を修了した者を受け入れる医療の現場は高度化,複雑化し,医療機関を利用する方々のニーズの高まりにつれて,医療はサービス業であるとの認識も高まってきている.それに加えて,医療制度の改革も行なわれ,病院は病院経営上のさまざまな課題を抱えることになった.
一方,若者の生き方にも変化が見られ,「個人主義で日常の生活能力に欠ける」とか,「努力や忍耐が敬遠される」「自分の欲求を適度に満たし,他者を傷つけずに無難に生きることが好まれる」などともいわれている.同じ時代を生きる看護婦の世界でも,同様のことがいえるのではないだろうか.看護婦という職業を選んだ者は基本的には優しさを持っていると思われるが,新入の看護婦は,まだ磨きのかかっていない原石のような存在である.この限りない可能性を持った原石が品位を持って輝く存在になるか否かは,先輩である看護婦の関わり如何によるといっても過言ではない.
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