連載 事例で学ぶ看護管理―組織行動学的視点の活用・1【新連載】
連載開始にあたって
稲田 三津子
1
1日本赤十字看護大学
pp.301-303
発行日 2001年4月10日
Published Date 2001/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901403
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はじめに
「看護管理」という行為は,看護の現場においては,たとえそれが「場当たり的」であっても,「意図的」であっても,さらに学問としての看護管理学の体系化の有無にかかわらず,必然的に行なわれてきた活動である。優れた看護管理者の存在は,長年の経験から育まれた鋭い直感や勘,場を取り仕切る技により,その語り継がれたエピソードからも推察できることが少なくない。
日本においては,このような状況を背景として,「看護管理イコール婦長や看護部長の役割という認識がいまだに自他ともに強い傾向にある」1)ことは,否定できない事実といってよいであろう。また,看護系の大学および大学院が急増している状況下においても,看護管理学が独自に位置づけられている大学および大学院はまだ少数である。
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