連載開始にあたって

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行動医学は，心理学，社会学，行動科学などの知識を医学に応用し，健康や疾病に関連する行動を理解し，改善することを目的とする学際的な分野です．これは，たとえば，糖尿病や肥満症の患者において，病態生理に基づく薬物選択といった医学生物学的視点に加え，患者自身が置かれた環境への適応や調整，食事や運動などの生活習慣の改善と維持，ストレスなどの心理社会的要因が疾病の発症と進展にどのように関与するかといった，心理社会科学的視点も重視する医学ということです^1）．