実践報告
EBM/N研究会に参加して
柳 元和
1
1東大阪短期大学
pp.567
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901239
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「エビ……って何?」から始まって
私がEBM/N研究会に参加した当初は,エビデンスを語ることに,かなりのハードルがあった。コクラン共同計画1)の話などをした時も,「エビデンス……?」とか「エビ……って何?」,ついには「海老がどうかしたの?」と質問される始末であった。思えば筆者自身,学生時代に文献検索の方法や批判的吟味などを教わった記憶がない。独学で試行錯誤するしかなかったのである。ましてや,看護に携わる人々にとって検索や吟味は非日常的できわめて困難な作業である。英語文献は言うに及ばず,日本語文献でも自在に検索をして必要な情報を得ているという方は,ごく限られていた。
ところが,状況は一変しつつある。コンピュータの格段の進歩,電子媒体やデータベース,インターネットの普及である。もはや図書館に通うことなく必要な文献を探し当てることも可能になった。このような医療情報部門の発展を背景に,EBMは急速に進展しつつある1)。看護部門もその例外ではありえない。
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