特集 第4次医療法改正と看護
第4次医療法改正案のポイント
水巻 中正
1
1読売新聞編集局社会保障部
pp.354-359
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901199
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厚生省は,病院における看護職員の配置基準の引き上げなどを盛り込んだ医療法改正案を今国会に提出した。しかし,衆議院議員選挙を控え,与党内には,改正案に難色を示す病院関係団体などに配慮して「慎重審議」を求める声が強く,改正案の成立は困難な情勢になっている。
医療提供体制の改革について議論してきた医療審議会(厚相の諮問機関)は,看護職の配置基準に対する日本医師会などの猛反発で二転三転した末,2月21日,改正案(資料)に反対する少数意見をつけた上で,厚生省の諮問通りに了承する答申を出した。これを受けて,丹羽雄哉厚相は改正案を社会保障制度審議会(首相の諮問機関)に諮問,答申を得て法案を国会に提出したが,①中小病院への5年間の経過措置延長の検討,②人員配置の改善命令に従わない病院に対する知事の開設許可取り消し規定の見送り,などを盛り込み,日本医師会寄りの法案となった。
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