連載 町看護婦から医療を見ると・2
お金の話
新田 幸代
1
1新田クリニック
pp.171
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901160
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ある集まりで,私が「医療機関も1つの企業体です」と発言したところ,出席していた製造業にお勤めの方にとても驚かれてしまいました。「医は仁術」──病める人を救う使命を持つ医療機関と,「企業」というイメージに大きなギャップを感じられたようでした。
「金に卑しい」という言葉があるように,「お金のことをうるさく言うのは美徳に反する」,まして医療に関することは「病気で苦しんでいるのに,さらにお金のことで追い打ちをかけるのか」といった風潮もあるように思います。しかし,ニュースなどで国民医療費の高騰が日本経済を脅かすと叫ばれ,社会保障制度の抜本的改革が議論されている現在,私たち看護婦にとってもお金の問題は避けて通れなくなっています。
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