あなたと法律
お金の貸し借り
吉田 欣子
1
1婦人総合法律事務所
pp.122-133
発行日 1971年2月1日
Published Date 1971/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915935
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誰しも好んで借金するわけではないが,長い一生には不時の入用ということも1度や2度はないとはいえない。また病気や事故による思いがけない出費のためにする借金ばかりでなく,近頃は,マイホーム,マイカーから嫁入道具にいたるまで借金で手に入れようという時代である。○○ローン,△△ローンという表現に助けられて,借金も消極的な暗いみじめな感じから抜け出して,積極的な明るく建設的な役割をになうようになってきた。じょうずに借金して豊かに生活することができれば結構なことである。けれども,借金で手に入れるものがどんなにすばらしく楽しいものでも,借金はどこまでも借金である。返済しなければならない。多くの場合,利息もいる。契約書を作る必要がある。保証人を頼んだり,担保物件を提供したり,面倒な問題もあろう。借金するときには,いったいどんな点に気をつけなければならないか。また,幸か不幸か親類や友人に借金を申し込まれて貸すことになったらどうすればよいか。
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