連載 ワンポイントアドバイス・5
看護助手を教えましょう―6つのたまもの,6つの贈り物
ドロシー モトヤマ
,
謝花 小百合
pp.144-145
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901152
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看護助手を教えるのは,とても楽しいことです。なぜなら6つのたまものを与えてくれるからです。つまり,彼らは①謙虚で②正直,③習う意欲のある人たちです。そして,④患者のことを親身になって聞いてあげるだけでなく,彼らは⑤ユーモアがあり,コミュニケーションにおいても⑥素直に表現します。アメリカでは,看護助手は8週間の教育を受けますが,彼らに期待するものは,"指示に従うこと"のみです。それでいて,看護助手は患者ケアにおいて,実に多くのものを与えてくれます。
私は,これまでの経験において,看護助手を教える時が一番楽しかったと思っています。忘れられない経験があります。何年も前になりますが,短期大学で看護助手を教えていた時のことです。新米教師であった私に,先輩教師からのアドバイスは"看護助手を教える時は,すべて簡単にわかりやすく"でした。私は先輩のアドバイス通りに,彼女の以前の講義内容を使って講義をしました。講義内容は石鹸浣腸で,32の手順が本当に簡単にわかりやすく書いてありました。その講義の終わりに,1人の学生が手を挙げて聞きました。「どんなふうにして,あの大きな石鹸を肛門に入れるのですか?」と。私は「患者の肛門を石鹸の形に合うように大きくしたり,小さくしたりするのです」と言いたかったのですが…。
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