Nomade
引っ越しからの贈り物
武者 芳朗
1
1東邦大学医療センター大橋病院整形外科
pp.683-684
発行日 2018年8月25日
Published Date 2018/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200927
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東邦大学医療センター大橋病院が,つい先日,6月20日に新築,竣工した.私は今まで新しい病院で勤務したことがない.病院スタッフとして準備に参加したが,すべて初めてのことで,ワクワク,ドキドキの反面,混乱と不安もあった.敷地面積は2倍,一方病床数は100床減らして319床にし,コンパクトで高機能を目指す急性期病院としての機能を充実させ,地域医療構想に呼応して支援病院としての役割を積極的に遂行することを旨としている.旧病院は1964年(昭和39年)に開業,54年の長きにわたり建物はじっと耐えてきた.2011年の東日本大震災にも奇跡的に無傷で耐え抜き,無事にその使命を引き継いだ.心を込めて,ご苦労様といいたい.悲願の新病院がようやく実現したのである.
ゆえあって単身で本院から移籍し,孤軍奮闘していたのは20年前,脳神経外科の脊椎外科医に巡り合えて2人で脊椎脊髄センターを設立したのはそう遠くない約10年前である.志は高いほうだと思っていたが成果は上がらず,潜水艦は潜ったままでいまだに浮上せず,歳月人を待たず,光陰矢の如し,少年老いやすく学なりがたしであったと反省しきり.などと,のんびりとそんな感傷に浸っている暇はなかった.
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