連載 白衣のポケット・10
嘘は方便か
志水 夕里
pp.50-51
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901079
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あったことをなかったように言うのも,なかったことをあったように言うのも,嘘。ことの程度を違えて言うのも,嘘。それが意図したものであっても,なくても。
嘘をつくという行為は,恐ろしいことに,慣れてしまいやすいものだ。どんどん心の負担軽く,嘘をついてしまえるような気がしてくる。友だちに,親に,恋人に,そして職場では,同僚に,上司に,患者に。誰に対して一番多く嘘をついているのかと考えると,やっぱりというか,なぜか患者に対してではないかと思う。
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