連載 安全な医療のために―医療事故予防への提言・4
患者・医療者へのサポート―医療事故の影響とその回復過程
山内 桂子
1,2
,
山内 隆久
3
1北九州市立女性センター
2国立小倉病院附属看護助産学校
3北九州大学文学部人間関係学科
pp.621-626
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901048
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医療事故は,従来はそれが起こることさえタブー視されていました.現在ようやく「起こりうること」と認識されてきたところです.ですから,事故にあった患者や家族,あるいは事故を起こしたり事故をめぐるトラブルに巻き込まれたりした医療者の心の危機についての研究,またそのサポートについての研究や実践は,まだ少ないのが現状です.
しかし,患者や家族にとって,病気やけがはストレスを生じることですし,病気やけがの悪化,入院生活,身近な人の死は,大きなストレスをもたらします.医療スタッフも,日常の仕事がもともとストレスフルですから,一旦トラブルが生じるとそのストレスが倍加することは想像に難くありません.
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