特集 地域とのネットワークづくり
〔インタビュー〕ともに支え合う地域福祉社会をめざす地域在宅ケア
矢島 祥吉
1,2
1医療法人十薬会
2上大類病院
pp.105-111
発行日 1999年2月10日
Published Date 1999/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900953
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
半径5km圏内の在宅ケア支援
私たちの実践は,上大類病院(25床),老人保健施設(50床+デイケア30名),在宅介護支援センター,訪問看護ステーションを起点に,半径5km以内の範囲の地域を対象にしています.そして,約230人の寝たきりや痴呆の方に関わっています.1997年の7月からは,老健施設に10床(デイケア20名)の痴呆専門棟をオープンさせました(表1).
25床の病院は,基本的には,在宅の患者さんが緊急のときにきちんと対応できるようにするための施設です.患者さんに安心していただくために,25床が満床ということはなく,必ず空けています.ほかには神経科で利用したり,糖尿病の教育入院などに一時使ったりします.しかし,大半は,在宅の患者さんが肺炎や脱水を起こした場合,ターミナルの患者さんや家族が希望する場合です.国立病院などとの連携もありますから,必要な場合はただちにそちらのほうへ転院します.ほとんどその日のうちに受け入れてくれます.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.