特集 スタッフの評価とその活用
ケアワーカーの意欲を引き出す研修と評価―修了証書で給与をベースアップ
米村 京子
1
1真星病院
pp.194-200
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900789
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はじめに
ほどなくして訪れる超高齢社会を前に,公的介護保険とからめて新しい介護システムの構築がなされている.しかし医療現場では,新看護体制や介護力強化施設等の増加に伴い,介護者の需要が急増し,今,その質が大きな問題となっている.筆者が部会長を務める兵庫県私立病院協会婦長部会が,昨年8月から12月に看護補助者の研修会を行なったところ,127名の応募があった.この数字は,いかに介護者の質の向上を願う人が多いかを物語っているといえる.
当院でも,一昨年の療養型病棟の開設に伴い,看護補助者(当院ではケアワーカーと呼んでいる)の需要が急激に増えて,十分な選考ができずに採用したという事情もあって,ケアワーカーの資質が問題となっていた.ケアワーカーの資質は病棟運営の鍵であり,効果的な教育を行ないたいと考えた.そこで,ケアワーカー全員の面接を行なった結果,種々の課題が明らかになった.それらのうち主なものは,人間関係に関するものと,業務に関するものに大別できた.
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