調査研究
医療機関から在宅ケアに移行する際の看護サマリーの役割
水流 聡子
1
,
寺岡 幸子
2
,
吉川 文花
2
,
板谷 裕美
3
,
串崎 邦子
3
,
溝上 五十鈴
2
,
中西 睦子
4
1広島大学医学部保健学科
2広島大学医学部附属病院
3広島県安芸地区医師会訪問看護ステーション
4神戸市看護大学
pp.678-683
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900701
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はじめに
いまだ不十分ではあるが在宅ケア環境が整備されるのに伴い,退院後直接在宅ケアに入るケースが訪問看護ステーションの利用者の中にも出はじめている.わが国の高齢化は今後ますます進展することから,このようなケースの増加が予測される.
本研究では,そのようなケースの継続看護をより効率的に行なうために,どのような情報の受け渡しが必要なのかについて,実証的に検討することを目的とする.ここでは,看護サマリーに注目し,①医療機関の既存の看護サマリーを訪問看護ステーション側が受け取った場合の問題点はどこにあるのか,②医療機関から受け取る看護関連情報は訪間看護開始時にどのような効果を示すのか,③本来患者に所有権があると考えられる患者情報を組織間で受け渡す際にどのような注意が必要かの3点について質的に明らかにし,医療機関から在宅への継続看護に必要な情報の受け渡しの方式と看護サマリーの役割について検討する.
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