特集 さまざまな看護管理教育
日本赤十字社幹部看護婦研修所―看護職の人材育成に向けてさらなる充実を目指す
奥野 茂代
1
1日本赤十字社幹部看護婦研修所
pp.428-436
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900203
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看護管理教育の経緯
日本赤十字社幹部看護婦研修所(以下研修所という)は,看護管理コース,看護教育コースの選択で,1年間990時間の教育を実施している.看護管理教育は,主として看護管理コースにおいて実施している.研修所が,このようなコース選択制に至った経緯について簡単に述べたい.
現研修所の発祥は,1907(明治40)年1)に遡る(図1).日本赤十字社の看護婦養成は,1890(明治23)年に日本赤十字社病院(現在の日本赤十字社医療センター)に始まり,その後全国的に分散していった.そこで各養成所における教育差が生じないように指導者の育成を計るための養成規則2)が規定され,1年間の卒後教育機関が開設された.第1回の教育は,1907(明治40)年で,大正,昭和へと教育が継続されたが,1945(昭和20)年第二次世界大戦の終戦の社会情勢の混乱等により一時中止された.
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