特集 「重症度,医療・看護必要度」を俯瞰する 実態を把握し,マネジメントや質評価の鍵を探ろう!
扉
pp.600-601
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201622
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看護必要度は,看護師の業務負荷量を計測するために開発されたツールで,2006年度から診療報酬の入院基本料の施設基準に組み込まれた。さまざまな改定を経て,現在は「重症度,医療・看護必要度」(以下,看護必要度)として,診療報酬上の病棟評価に使われている。
そのため,看護必要度は病院経営上,優先度の高い事項として位置付けられ,診療報酬請求のためにデータを入力している施設も少なくない実情がある。
2016年度の診療報酬改定から,看護必要度はDPCデータのHファイルとして集積されるようになり,大規模データの1つとなった。これにより,多施設のデータを集約し概観することが可能になった。今こそ,本来の開発目的に立ち返り,病棟/病院マネジメントに活用するべきではないだろうか。
では,日々,現場で入力している看護必要度は,我が国全体としてどういった傾向を示しているのだろうか。今特集では,看護必要度という評価項目を通して急性期医療の患者像を概観し,この大規模データベースをマネジメントに活用するための一助になる情報提供をしたいと考える。自施設の置かれた状況を確認するとともに,看護必要度の活用について再考する機会にしていただければ幸いである。
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