連載 キャリア形成に悩むあなたのためのリレーエッセイ わたしの師長時代・4
人の支えを得られるような日々の行い
西山 正恵
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1千葉県立保健医療大学健康科学部看護学科看護管理学領域
pp.668
発行日 2017年8月10日
Published Date 2017/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200764
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私は看護師として東京医科大学病院に34年間勤務し,在籍した診療科は外科系,内科系,集中治療部,中央手術部,小児と多岐にわたる。そのうち22年間を看護管理者として看護実践してきた。主任になった頃に上司から言われた「管理者になったら誰も教えてはくれない。自分で学んでいくしかない」という言葉は今も覚えている。
また,視野を広げて社会の中でコミュニケーションが取れるようになりたいとの思いから,大学で経済学を学んだ。「病院」という組織の中では言葉が通じ,思いも理解し合えるが,看護の対象はさまざまな人であり,その人たちとの関わりが求められる。学んだからといってすぐに仕事に役立つといったことはなかったが,視野が広がり,社会の仕組みに関心が向くようになった。例えば,手術部の看護師長の時に,セット化により大量の医療廃棄物が出ることになったが,その廃棄コストの負担額など,今まで気に留めなかったことに関心を持つようになった。
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