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はじめに
2010年度診療報酬改定で新設された急性期看護補助体制加算は,2012年度の改定で,看護補助者の配置や夜間配置がさらに手厚く評価されることになった。大分県立病院(以下,当院)では自走台車が廃止されることになり,その代替として看護助手の増員が必要となったため,2013年9月から,看護助手と事務助手を看護助手に1本化した。また,診療報酬加算に向けて看護助手を増員するため,2013年10月から看護助手の募集を開始し,随時採用していった。
当院では,看護助手業務が退院ベッドの清掃やベッド移動などの生活環境整備,機械器具の洗浄・片づけ,車いす患者の搬送などが主であるのに対し,事務助手業務は事務業務のみに特化され,役割分担されていた。また,看護助手の業務内容は配属部署により異なり,洗髪や入浴介助などの清潔の援助まで実施している看護助手がいる一方で,清潔援助には全く関わっていない看護助手もいるという状況であった。そのような中で,現任の事務助手を看護助手に統合し,看護助手として1本化するためには,その体制を整備する必要があった。また看護助手の増員により,看護業務の一部委譲が行われれば,看護師の負担軽減にもつながると考えた。
そこで,看護助手業務の拡大に取り組むことにした。当院看護部の師長会は毎年いくつかのワーキンググループを結成し,目標を決めて1年間活動を行っているが,そのうちの1つである「看護助手体制整備ワーキンググループ」(以下,師長会ワーキンググループ)6名を中心に,2013年4月から活動を始めた。現在,一般病棟への看護助手の予定増員の配置が終わり,業務拡大が進んだので,これまでの取り組みを紹介したい。
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