特集 活動を評価し改善するプロジェクトマネジメント 4病院の事例から
「5S」を切り口にした,人と組織を育てるプロジェクト―「やらされ感」から,「最善」を求める行動変容へ
原田 育子
1
1四谷メディカルキューブ サプライ課
pp.1147-1149
発行日 2011年12月10日
Published Date 2011/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102279
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5Sプロジェクト発足の経緯
5S活動とは,整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5項目をローマ字表記した際の頭文字から由来する,組織体におけるモノや情報および人を対象に全員参加で徹底する活動であり,業務の効率向上,ミス・事故防止,スペースの有効活用などを実現するための基盤整備を目的としている。さらに5S活動を通じて,管理監督者のマネジメント力の向上と組織の活性化をめざすものでもある。
したがって,5S活動を導入する本来の目的は職場環境の美化,従業員のモラル向上などが挙げられるが,四谷メディカルキューブ(以下,当院)が5S活動を始めた当初の目的は,院内に溢れ返った医療材料の不良在庫・過剰在庫を整理整頓し,コストを現状の半分以下に削減することだった。当院は,セコム提携病院・クリニックのなかでも最先端の高度先端医療を担う都市型クリニックとして開院し,各専門分野の医師を集結した。その結果,各科が希望する医材などもオーダーメードで発注し,使用してきた。
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