連載 看護と医療政策を考えるヒント・31
―医療の広がりとチャンス―グローバルとローカルの業際市場拡大
松村 啓史
1,2
1テルモ株式会社
2厚生労働省中央社会保険医療協議会
pp.1108
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102263
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- 文献概要
2011年7月,経済産業省にヘルスケア産業課という新しい部署が設立され,医療産業の戦略的な推進窓口ができました。現在,グローバル戦略としてアウトバウンド的な病院進出やインバウンド的なメディカルツーリズムも具体的に進みつつあります。
病院の海外進出では,東京大学医学部附属病院と上海交通大学医学部附属病院のコラボレーションによる糖尿病治療の推進や,NGO日本医療開発機構のカンボジアでの救急病院の設立などが具体化しています。メディカルツーリズムでは,日本の先進医療を求めて来日して治療を受け,高い満足を得ている海外の患者が増えてきました。例えば海外では甲状腺に異常がみつかるとすぐに手術されてしまいますが,日本では厳密に検査を行ない,薬物療法を施して治癒させるなど,きわめて丁寧な処置が評価されています。
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