JCI受審のマネジメントのポイント

　19世紀のはじめ，フランスにガロアという数学者がいました。ガロアは政治運動で投獄された後，恋愛沙汰で決闘し，20歳で亡くなりました。決闘に出かける日，ガロアは，当時不可能と思われていた新しい数学の理論を，ノートに走り書きしていきました―ノートの最後にはこう書いてありました。「僕にはもう時間が無い」。

　NTT東日本関東病院（以下，当院）で，JCI受審の予算が承認され，受審が正式に決定された2010（平成22）年7月から実際にサーベイが行なわれた2011（平成23）年3月までの8か月間，私も毎日こう思っていました―「僕にはもう時間が無い」。朝起きては，「今日は何をしなければいけないか」，夜寝る前には，「明日は何をしなければいけないか」と考えていました。