特集 求められる看護補助者の役割
看護補助者教育のあり方―JCI受審で明らかになった教育システム構築の重要性
道端 由美子
1
1社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院
キーワード:
医療の質
,
システム化
,
マネジメント
,
患者の視点
,
権限委譲
Keyword:
医療の質
,
システム化
,
マネジメント
,
患者の視点
,
権限委譲
pp.272-275
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102750
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■医療の主体は医師からシステムへ
過去30年に渡って急速に進行した医療技術の革新は医療・看護への期待を高めたが,同時に医療の主体は医師からシステムへと大きく変化した.医療の質においてはシステムとマネジメントの重要性が認識され,患者の視点と安全を保証する仕組みが求められている.これまでの医療の質に対する関心は「他の医師や病院よりも優れたことができること」「治らない病気を治すこと」にあったが,これからは「現在の医学と医療が提供できることを確実に提供すること」,すなわち「確実さという質」を傾注していく必要がある.
本稿では,こうした「確実さという質」を提供するために,済生会熊本病院(以下,当院)の看護補助者の教育システムを紹介しつつ,看護師と看護補助者との役割分担の変遷を概観する.なお,看護補助者とは,介護福祉士,看護助手,看護クラークを含むが,本稿においては主に前者の2職種について紹介する.
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