特別記事
被災県の災害拠点病院として体験した東日本大震災津波・原発事故発生後の対応―福島県立医科大学附属病院
北原 和子
1,2
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院
2前福島県立医科大学附属病院
pp.990-995
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102225
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年度末を間近に控えた,2011(平成23)年3月11日14時46分にマグニチュード9の東日本大震災が発生した。テレビの緊急速報では,岩手,宮城,福島,茨城,関東地域の震度と同時に津波警報が発せられた。
この大地震が起きたとき,筆者は福島県立医科大学附属病院の看護担当の副院長兼看護部長として看護部管理室にいた。今まで経験したことのない大きな揺れは長く続き,何かにつかまらなければ立っていられず,机の上にあったパソコンやファイル,本,積み重ねてあった書類などが床に投げ出され,机やロッカーが20~30cm移動するほどだった。揺れがひと段落した直後から,長期間にわたる災害支援対策・活動が始まった。
それから20~30分を過ぎたころ,三陸海岸地域,小名浜の海面上昇のニュースが流れ,大津波が予測された。
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