連載 やじうま宮子の看護管理な日々・66
部下の命への責任
宮子 あずさ
1
1東京女子医科大学大学院看護学研究科博士後期課程
pp.922-923
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102208
- 販売していません
- 文献概要
人のために亡くなった人たち
今回の東日本大震災では,多くの人が人の命を助けるために,津波の犠牲になりました。例えば,防災無線で最後まで住民に避難を呼びかけた地方公務員の女性。あるいは,高台に避難する車に,近所のお年寄りを優先して乗せ,後に残って亡くなった人もいます。被災した病院が数多くあることを思えば,患者さんを避難させながら,逃げ遅れた同業者も,たくさんいることでしょう。
こうした状況が報じられると,私自身,「そこまでして人を助けてしまうものなのか」と,胸が痛みます。同時に,「人の命と引き換えに助かった人はどんな気持ちなんだろう」と考えては,暗い気持ちになるのです。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.