特集1 新任看護師長がぶつかる壁 それをどう乗り越えるか
[コラム]新任看護師長のときから取り組んだ2交代制への移行
小林 由香
1
1神戸市立医療センター中央市民病院
pp.312-314
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102015
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病棟の役割変化
私は,大学院で2年間看護管理を学ぶ機会を得,修了後,復職した病棟は有料個室病床が中心の混合病棟であるA病棟でした。そこで,1年間主任として働きました。A病棟は,32床の病床にスタッフが看護師長,主任を含め18名というこぢんまりとした病棟で,夜勤は2名で3交代勤務をしていました。
A病棟は,神戸市立医療センター中央市民病院(以下,当院)が現在地へ移転してきた30年前,退院間近の患者がもう少し体力を回復してから退院したいという希望があるときなどに多く使われていた病棟だったようです。しかし,最近では,患者の希望がなければ入院できない有料個室病床であるA病棟にも,病院の収益を上げるために病床利用率の上昇,在院日数の短縮という役割が課されるようになってきました。在院日数を短縮するため,退院間近の患者はほとんどいなくなり,入院してくる患者の多くは短期クリティカルパス患者であり,入院翌日に検査や手術を受け,2~3日で退院する忙しい病棟となっていました。夜勤看護師は2人で,夜間でも術後の患者が帰室するため,術後の患者を1人の看護師が迎えに行っている間は,もう片方の看護師が1人で病棟をみなければならないという状況でした。
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