連載 スクラブナース6年生・66
褥瘡
鈴木 美穂
pp.1102
発行日 2010年11月10日
Published Date 2010/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101893
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床ずれは看護の恥である。看護学生のときにそう教えられた。当時はその意味がまるで理解できなかったが,ナースとして経験を積み重ねるほど,それが真実であることを実感するようになった。適切なケアがなされれば褥瘡はできない。ショック状態であったり,重度の末梢循環不全,長時間の全身麻酔下手術後であるなど,どんなにハイリスクな患者であっても,手をかければ褥瘡は予防できる。
褥瘡の発生には低栄養,加齢,麻痺による皮膚・軟部組織の圧迫,皮膚の湿潤・浮腫など,さまざまな要因がある。ただ,それらの要因をすべて改善するような理想的なケアにはマンパワーが必要だ。現実的には不可能に近いが,褥瘡の発生がケアの質のバロメーターであることは間違いないだろう。
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