特集 看護現場に経営学的視点を
看護人材とお金―看護師に関わるコストについて
河野 秀一
1
1伊藤忠人事サービス株式会社HRコンサルティング本部コンサルティング事業部
pp.194-198
発行日 2010年3月10日
Published Date 2010/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101692
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はじめに
「質の高い看護を提供する」――多くの病院の看護部の理念や目標に掲げられている言葉です。労働集約型の医療機関において,看護サービスを提供するのは看護師以外にはいません。経営の観点から言えば,サービス提供者である看護師には,さまざまなコストがかかっていることを管理者は理解しておかなければなりません。看護の質を向上させるうえでは,研修費や採用という目に見える直接コストもありますが,そうでないもの,見過ごしているものも,数多くあるのが実態です。
今回は,看護師に関わるさまざまなコストについて,知っているようで知らない,知っておかないといけないのに,知らないままやり過ごしてしまっている内容のものを集めて整理しました。そして,看護管理者は,そのコストをいかに効率的に使うことが大切かということについて,人的資源管理と経営の観点で,これまでの知識の整理につながれば幸いです。
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