連載 スクラブナース5年生・57
Truth Telling
鈴木 美穂
pp.165
発行日 2010年2月10日
Published Date 2010/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101684
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最近,ターミナルの患者,しかも数日中に亡くなるだろうという患者を担当することが多い。患者もその家族も医師から診断名や予後がよくないことを聞いて理解しているものの,よもや余命が日単位であるとは思っていない。
ただ,死の数日前になると患者の様子を虫が知らせるのか,「妻はよくなりますよね?」「父は大丈夫ですよね?」とナースへ一縷の望みをたどるように求めてくる。真に「よくなります」「大丈夫です」という返事を期待しているのか,患者の死を覚悟のうえのいよいよ差し迫った現実に対する動揺なのか。
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