特集 チームで取り組む医療安全――for the next decade
近未来戦略としての“チーム医療推進”―チーム・トレーニングによる“医療安全力”の強化
石川 雅彦
1
1日本医療安全研究所
pp.1111-1115
発行日 2009年12月10日
Published Date 2009/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101630
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医療安全推進に向けたさまざまな施策の実施により,医療安全管理体制の整備や医療安全管理者の配置,および院内医療安全教育などが実施され,今後の方向性の検討が求められる時期が来ている。今後,さらに医療安全を推進するためには,近未来を見据えた“戦略的取り組み”が必須である。各医療機関においても,これまで医療安全管理者を中心として実施してきた取り組みの現状を評価した上で,進むべき方向性を再検討し,軌道修正が求められる。
医療安全を推進するためには,職員個々の能力育成と同時に,組織としての医療安全推進を図り,最終的に組織の“医療安全力”を高める必要がある。今後,盤石な安全管理体制を整備し,さらに医療安全を推進するためには近未来を見据えた“戦略”が重要であり,そのカギとなるのは「人材育成」と「実践的医療安全トレーニング」であることは,これまでにも述べてきた。
本稿では,「人材育成」と「実践的医療安全トレーニング」という2つの視点から,チーム医療の推進および今後注目されると考える“チーム・トレーニング”に焦点をあてて述べたい。
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