連載 衛生行政キーワード・72
チーム医療の推進について
石井 安彦
1
1厚生労働省医政局医事課
pp.73-75
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102009
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近年,医療の高度化・複雑化に伴う業務の増大や高齢化による合併症患者の増加等に対応するため,チーム医療の推進は必須となっている.これまで,厚生労働省においては平成14年には看護師等が診療の補助として静脈注射を実施できること,平成19年には病院勤務医師等の厳しい勤務環境を背景に,事務職員による書類作成の代行,看護職員による薬剤の投与量の調整,救急医療等における診療の優先順位等の決定が可能であることや,薬剤師によるミキシングや与薬等の準備を含む薬剤管理の実施などについて,積極的な役割分担を行うことにより医療安全の確保及び医師等の負担の軽減が可能となることを医政局長通知により示した.
このような状況を踏まえ,更にチーム医療を推進するため,日本の実情に即した医師と看護師等との協働・連携のあり方について検討を行うことを目的に,平成21年8月に「チーム医療の推進に関する検討会」を立ち上げ,平成22年3月に報告書を取りまとめた(表1).
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