連載 今に生きるヒトコト・12【最終回】
「顔をなでるような看護では相手に伝わらない」
田尻 由貴子
1
1医療法人聖粒会慈恵病院看護部
pp.1099-1101
発行日 2009年12月10日
Published Date 2009/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101627
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これまでの看護人生のなかで,皆さんと同じく私も多くの人と出会った。その出会いのなかで,自分の人生に大きく影響を受けたのが,慈恵病院(以下,当院)の理事長である蓮田太二先生である。理事長は産婦人科医師として1969(昭和44)年に着任され,1971(昭和46)年には病院長そして,1978(昭和53)年に理事長に就任された。
私にとっては,新人助産師時代にご教示いただいた恩師であり,個人的には仲人でもある。その新人助産師時代に,技術指導はもとより,患者さんへ親身になって対応すること,特に「顔をなでるような看護ではだめなのだ」。この言葉が今の私の看護の原点である。新人であっても一人前の助産師として患者さんは見ているということだ。
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