短期連載 看護管理高度実践者教育の実際[愛知県立大学大学院看護学研究科・その1]
大学院で認定看護管理者コースを開設した意義
平井 さよ子
1
,
飯島 佐知子
1
1愛知県立大学看護学部
pp.878-883
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101574
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大学院における研究・実践2コース開設の試み
1999(平成11)年より愛知県立大学大学院看護学研究科では,研究分野に看護管理学を開講し多くの修了生を輩出させてきた。学生の多くは中間管理職からトップマネジャーまでと現役の管理職に就いている者であるが,最近では管理職手前の中堅看護師層の入学も増えている。時代の流れとともに看護職に求められる管理能力の重要性が高まり,入学してくる学生の意識は高い。これは近年の医療界を取り巻く状況が急激に変化してきており,病院経営には効率と成果が求められ,看護職に期待される役割に看護管理能力が注目されはじめたこと,2002(平成14)年に看護系大学院で看護管理を学んだ者に認定看護管理者の認定審査受験資格が与えられることとなった表われとも受け止められる。
このような背景とニーズに応え,2007(平成19)年度より本学に研究コースとは別に専門看護師コースを開設すると同時に,看護管理高度実践者のための「認定看護管理者コース」(以下,本コース)を開設した(表)。また,2009(平成21)年より愛知県立看護大学は愛知県立大学と統合し愛知県立大学大学院看護学研究科となり,博士前期課程と後期課程の教育が始まった。前期課程の看護管理学では研究コースと並行して本コースを開講している。全国の大学院教育において,このような2つのコースを置くところは少なく,ここではその開設の経緯とカリキュラム概要を紹介して,その意義を示したい。
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