連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・43
わたしの居場所はどこにあるの?―『じぶんだけの いろ』『太陽のしずく』
柳田 邦男
pp.214-215
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101434
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自分の「居場所」という表現(言葉)がいつから使われるようになったのか,私は知らない。それは自分が自分らしい生き方をすることができ,周囲の他者とも理解と信頼の下に共にいることができる場所という意味だ。
このような意味を持つ言葉が大人だけでなく子どもにとっても,重要なキーワードになったのは,この国の社会が,生きにくい時代,自分の願望と現実との折り合いのつけにくい時代になっていることの投影だろう。
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